アメリカから輸入したというガレージに入ると、すべてのものが正座してこちらを見ている。

かっこの悪いメーカーの取説などは剥がしてある。

洗濯物と洗濯バサミの色合わせを考える私ともしかしたら合うかも?初めにそう思った。

石組みは、改造前化粧ブロック積みだった。ちょっと違うと思い、提案範囲外だったけれど言ってみた。

和風?でもこれも竹川さんだと思えた。

植物に興味がなかった奥様は、毎日帰るのが楽しみになったとおっしゃってくださった。特に難しい植物は選ばなかった。

樹木はセキュリティが効いているから少なく常緑で、との申し出があったし、だから下草は春夏秋冬と花が咲くか色が変わるかどちらかで楽しめるようにした。

几帳面な竹川さんは、芝に水やりをしても十分かどうかわからずもう一回やっていただけるような心配性になっていたし、少々やんちゃな事をしても元気な植物で初級を乗り越えていただきたかったし、結果なかなかいい庭になっている。

1年にトラック1ぱい購入しても足りないくらいの薪を準備するため、玄関にスムーズに運べるスロープが必要だった。

途中で一輪車が落ちないように止めがほしいとのご要望をいただいた。

ん~~、これも和風かな?

初めのイメージは完全なアメリカンだったのに。

ところどころで落ちそうになって困っている竹川さんも少し想像できる。

デザインとはそういうものだともこのお施主様にはちゃんと言える気がしている。